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Sugar Box
第7章  黄色い水仙を抱き締めて  * 後 *
  


「やだ、待たない。」


 アパートの玄関を入った瞬間にキスされた。今度は、愛の・・・感情のこもったきちんとしたもの。
 否応なく身体は、反応するし嬉しくて心臓が速くなる。


「んっ、ゆっくり。する、なら・・・ゆっくり・・・・・・」


 当然身体は、痛む。しかし彼を受け入れたいのは、言うまでもない。


「本当に俺がこんな傷、付けたなら上書きしないと・・・な。」


「判った、から・・・ゆっくり、して。」


「判った・・・玲、ごめんな。優しく、抱くからっ」


「っ・・・(宣言しないでっ)」


 耳元で言われてビクビクッと身体が震える。

 ちゅ ちゅる 首筋に吸い付きながら舌が這っている。
 ちゅー かぷっ 時々甘噛みをされる。


「ちょっと、噛まない・・・で」


「玲。後ろ向いて・・・」


「んっ・・・」


 冷たいドアに手を付いて彼に背を向ける。



  
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