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Sugar Box
第2章  チラリズム・シンドローム【前】
  


 【 チラリズム・シンドローム 】



「玲ちゃん。所で俺に言えない話しってなに?」


「なにか、言いました?」


 訊こえていたが訊こえないふりをした。

 絶対に知られたくないから。そう・・・・・・



 》 1ヶ月前 》


 どこの学校も学祭時期だ。正直こう言うのは、苦手だ。
 しかしクラスの奴らは、嫌いじゃない。きちんと僕の取りたい距離感を取ってくれるからだ。


「はぁーい。今年の出し物は、なににしまあすかー。」


 毎年毎年色々なことを考えなければならないのが嫌で実行委員を引き受けてきたのだが今年は、選考漏れした。〝たまには、クラスの出し物に参加していいぞ〟・・・だって。余計なお世話だ。
 なにもやりたくなんかない。僕は、こう言うお祭り騒ぎが苦手だ。


「じゃあ、男装・女装喫茶に決定しまーす。」


「(はあ??)」


  
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