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第12章 　愛を知らないヒメ初め＊ 中 ＊

　　


「さて。俺は、怒っていますよ。」


「はい、スミマセン･･･」


　玲の横には、座れたのだが目の前の２人の視線がイタい。


「〝なにに〟謝っているんですか？」


「黒。いったいさっきのは、なんだったんだ？」


「えーっと、魔が･･･差しまして。」


「〝魔〟がねぇ～」


「明志･･･俺をイジメて楽しいのか。」


「いいえ。玲くんに告白した舌の根も乾かないうちになにをしているのかなぁ～って思っているだけです。」


「スミマセン。本当にスミマセン･･･玲、ちゃん？」


　後輩の攻撃にタジタジになりながらも本命の玲をチラッと見るがまるで反応がない。話しに興味さえ示していない。


「あの、僕帰ってもいいですか？」


「えっ、玲ちゃん待ってよ。」


「僕には、関係ないって言ったじゃないですか。黒峰さんが女性と付き合っていても問題ないんです。」