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Sugar Box
第12章 愛を知らないヒメ初め* 中 *
「だから前に話しましたよね。〝僕の生活費を稼ぐ手段〟だと。」
言葉を言えば言うほどに彼の顔色が変わっていく。
「お前・・・お前っ、、、」
「だから、言ったでしょ。僕は、あなたに応えられないって。僕は、あなたに相応しくなんかないんですよ。」
あぁ、泣きそうだ。こんなにも苦しいのか・・・それほど少なからずも彼を想い始めていたのか。今さら知りたくなかった。知ったところでどうにかなる訳ではない。
「幻滅しましたか?」
その一言に胸が痛んだ。沖兎さんの言葉が木霊する。
「っ、玲ちゃん・・・・・・自分の、意思か?」
彼が泣きそうだ。本当に優しい世界で生きてきたのだと思い知った。
「そう、です・・・」
言葉が閊える。今さら、否定などしてもこの手垢だらけの身体を消すことなんか出来ない。
「来いっ!!」