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Sugar Box
第14章  キスをあげる
  


「それで、なにか困りごと?」


「はい・・・困ってます。」


「おやおやずいぶんと素直だね。どうしたの?」


「実は・・・・・・」


 昨年のことも自分がイベントごとに疎いことも全て話した。


「そっか、そっか。それで今年は、自分からしてあげたいんだね。」


「そう、です・・・・・・」


 全てお見通しの先輩と話すのは、楽だ。


「なにを、したら・・・いいですか?」


「そうだね。玲くんは、〝なにして〟あげたい?」


「〝して、あげたい〟・・・こと?
(色々、あるには・・・あるんだけど・・・・・・)」


 彼にお返しをしたいが自分にそれを表現するだけの策がない。この年になるまで本当に世間一般と言われる色々な関係を築いてこなかったのでやり方が判らない。


「そうだなぁ~黒峰さんに直接訊いてみたら?」


  
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