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第3章 　チラリズム・シンドローム【後】

　　


「玲ちゃ～んっ」


「っ、！！？」


「来ちゃった♪」


「はあ？？」


　約束を破ったこと見られたくもない格好を見られたこと戸惑いと羞恥心と苛立ちで凄い形相をしている。


「へ～よく似合ってるな。それってヅラ？」


「沖兎さん！〝ウィッグ〟って言うんですよ。玲くんごめんね。」


「いいえ。中へどうぞ。」


「玲ちゃん。怒ってるのか？」


「黙ってて。」


　ご機嫌がかなり悪い。


「なぁ～月瀬。なにがオススメは？」


「全部、オススメですよ沖兎さん。」


「玲くん、ごめんね。」


「いいえ。氷さんの所為じゃないし･･･なににしますか？」


「（めちゃくちゃ、無視されてる。）」


　テーブルに案内してくれてからまともに目も合わせてくれない。


「玲、ちょっといいか。」


「黒峰さん。僕まだ、休憩じゃないから･･･」