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Sugar Box
第1章  初Sex
  


「玲・・・・・・?」


 俯いたまま顔を上げられない。泣きそうなのを見られたくない。
 上手く感情をコントロール出来なくて泣いてしまったら彼がもっと困る。
 困らせたくなんかない。笑っている顔を見ていたい。それなのに上手くいかない。


「先に、帰ってて・・・くれませんか。」


 言えたのは、そんなひと言。


「・・・うん、判った。」


「っ・・・・・・」


 返事をされて手を放されチクリと針が刺さったような痛みが胸に広がる。あっさりと引き下がられたことに胸が痛んだのだと驚いているうちに涙が落ちた。


「っ、・・・・・・!!?」


「ばぁーか。お前を置いて帰るわけないだろうが。」


 フワッと身体が包まれた。


「っ、黒・・・・・・ッ」


「〝乃〟。こんなときくらい・・・名前呼んで。」


「っ・・・・・・(ずるい。)」


「ん~なにぃ、訊こえない。」


  
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