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Sugar Box
第5章 黄色い水仙を抱き締めて * 前 *
【 黄色い水仙を抱き締めて *前*】
これは、素直にならなかった僕への罰でしょうか・・・神さま。
「なぁ、玲ちゃん。」
「はい、なんですか?」
玄関先で靴を履きながら彼が今日も問い掛けてくる。
「俺のこと、好きだよな・・・」
「毎日なんなんですか?」
「確認したいんだよ。」
「いちいち、言わなくったっていいでしょ。
(恥ずかしい・・・)」
恥ずかしくって仕方がない。いちいち〝好き好き〟なんて言えない。
「口で言わなきゃ、判んないこともあるだろう?」
「でも、僕の気持ちなんて判ってるでしょ。」
「玲っ、訊きてぇんだよ。」
振り向いて肩を掴まれた。
「なんですか、痛いです。」
「玲っ!好き、だよな??」
「ちょっと・・・本当に痛いですって。
(なに、そんなにムキになって・・・)」