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大人女子の恋愛方程式
第26章 懺悔しろ
和也side
兄貴の前に立つと・・・。
兄貴は無精ひげを生やし・・・髪もぼさぼさ・・・。
帽子をかぶったまま俺を下からじっと見つめた・・・・。
その目は・・・。
俺が居ることに驚くこともせず・・・動揺もせず・・・。
居たって冷静な目・・・。
何も感情がない・・・冷たい目・・・。
俺が何も言わず兄貴を見つめていると・・・兄貴はやっと口を開き・・・。
「和也・・・・。」
・・・・・・・。
「悪いけど金貸してくんね???俺一文無しで東京にも帰れない・・・(笑)」
そう言ったんだ・・・。
俺の頭の中で・・・昨夜の胡桃さんの顔が浮かんだ・・・。
兄貴に脅されて・・・借金の事もどうにもならず・・・。
胡桃さんは自ら手首を切った・・・。
そんな事も知らずヘラヘラ笑ってふざけたことを言う兄貴・・・。
あの顔面蒼白の胡桃さんの顔・・・タンカで運ばれた時体はけいれんを起こし・・・もうダメかと思った・・・。
なのに・・・。
「和也金・・・・」
兄貴がまたそう言った瞬間・・・俺は兄貴の胸ぐらを掴み・・・・。
そのまま持ち上げた・・・。