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振り向けば…
第2章 俺を呼べや…
自分の弟の面倒は見れなくとも、悠真の面倒だけは見れるという。
摩訶不思議な共存関係が成り立ち、再び悠真と寄り添う関係に戻った。
そして3年の夏休み前にお父さんが帰って来る。
「のんびりと温泉にでも行こうや。」
夏休みだからとお父さんが家族旅行を計画した。
また悠真とは離れた生活が始まると思うてた。
お父さんが居る旅行…。
ワクワクとする。
「なんでアンタが居んねん?」
「あかんのか?」
悠真が悠真のお母さんと一緒に旅行に来た。
「おばちゃんはええけど、悠真はあかん。」
「なんでやねん!?」
「なんとなくや!」
「なんとなくで俺を置いてくな!」
お父さんが運転をする車の中で悠真と喧嘩する。
まずは南港に行き、それからフェリーという大きな船に乗る。
九州にはフェリーで寝てる間に着くとお父さんが教えてくれる。
フェリーの中では来人が小さいから個室になる。
お母さんと来人。
お父さんと私。
悠真と悠真のお母さん。
そういう部屋割りだったのに…。
悠真が私とお父さんの部屋に来る。
「オッチャン、携帯でゲーム起動してや。2人連携やないとクリアが出来へんねん。」
まだ小学3年生だという悠真は既に自分の携帯を持ってる。
しかも何故かうちのお父さんとソーシャルゲームでチームを組んでる事実が発覚する。
「お父さん、私にやらせて…。」
なんとなく腹が立つからお父さんの代わりに私がゲームに参加する。
「えーっ?来夢に出来るんか?」
「悠真よりも上手いわ。」
「嘘つくなや。」
そのまま30分以上は悠真と携帯ゲームに夢中になる。