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振り向けば…
第13章 悪かったから…



そして悠真の怒鳴り声に私も不機嫌になる。


「お邪魔しました。」


他人行儀に頭を下げ悠真の部屋を出てってやる。

3日後…。


『悪かったから…。』


悠真からそんなメッセージがやって来る。

ここは当然スルーでしょ?

更に3日間はスルーをしてやる。

前なら10分で我が家に飛んで来た悠真だが、今は私の仕事の終わり時間が不安定でわからないからとおいそれとは現れない。

私の休みの前日。


『ごめんなさい、本当に悪かったです。ご飯でも何でも連れて行くのでスルーだけは止めて下さい。』


そんなメッセージがやって来る。

だから、その日は悠真の家に行ってやる。

悠真の好きなハンバーグの材料を持って泊まるつもりで悠真の家に行く。


「明日、どこ行く?」


悠真はご機嫌でハンバーグを食べる。


「まずは掃除と洗濯からじゃ!」


そうやって私は悠真を叱る。

夜は映画を見たりゲームをしたりして悠真と遊ぶ。


「最近、身体が鈍るわ。」


現場じゃ私はまだ挨拶回りだけ…。

これはこれで大切な事だけど、いつまでたっても汚れない作業服に悲しくなって来る。


「見ろ!見ろ!」


シャツを捲り悠真が自分の腹を見せる。

何故か悠真のお腹にシックスパックが出来てる。


「貴様!プロテイン派か!?」

「チッチッチッ…、このマンションには運動不足解消の為のジムがある。マンションの住民はタダで使える事になってる。」

「ちくしょー…。金持ちめ!」

「だから、ここを買うたのだ。」


ふふんと悠真が鼻を鳴らす。

ムカつく時は悠真を蹴飛ばしてやる。

相変わらずの関係…。

それが私には苦痛じゃない。


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