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振り向けば…
第20章 久しぶりに…



翌日からは通常勤務…。

朝の朝礼を済ませ、前日に出された報告書の確認をしてから私は私の現場に向かう。

マンション建設は順調に進んでる。

年内には躯体が上がり、来年の3月からはもう人が住むという予定。

海斗さん達とは年内だけ…。

また、どこかの現場で会う事にはなるだろうけども、この仕事が終われば、しばらくは会う事もない。

どこか寂しさを感じる秋…。

人恋しい私はそんな事ばかりをノートに綴る。

景色が紅葉を迎える頃、拓也さんと京都へ行った。

二条城…。

大政奉還があった場所だよね?

大政奉還ってなんだっけ?

学生時代にあれだけ必死に勉強をしたのに…。

私の頭からはすっかりと消えてる知識。

今はコンクリート強度やら内装にかかる職人さんの手配で頭がいっぱい。


「庭園を見に行きましょう。」


拓也さんにそう言われて少し焦る。

デートなのに…。

デートだよね?

仕事の事が頭から離れない。


「つまらなかったかな?」

「そんな事ないです。紅葉が綺麗だし…。」

「嵐山の紅葉が僕は好きなんです。でも…、湯豆腐は市内の方が美味しいお店があるから…。」

「ご実家の近所ですか?」


前に聞いた事がある。

拓也さんの実家の近所に美味しい湯豆腐屋さんがあるという事を…。


「うん…。そう…、でも、変な意味はありません。」

「変な意味?」

「なんて言うか…。学生時代の僕は剣道と司法試験の為の勉強ばかりでした。」


拓也さんが懐かしそうに私を見る。

拓也さんの中の私は今も学生時代の私なの?


「あの頃はそれが正しいと思ってました。親からの仕送りだったし、僕には将来の目的があったから。」


今は立派な弁護士になったのだから良かったですねと言うべきか迷うてまう。


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