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振り向けば…
第22章 贅沢…
急いで向かった悠真の家の扉を開けると玄関には知らない女の靴がある。
小さな私と同じくらいのサイズをした可愛らしいパンプス。
はぁ?
まさか、オナニー見せてくれる彼女が出来たとか言うて私に紹介するからとかの話ちゃうやろな?
悠真の仕事部屋から声がする。
軽くノックをして部屋の扉を開けてみる。
「社長さぁん…、お願いしますぅ。」
頭まで突き抜ける甘ったるい声がした。
悠真は自分の仕事用机の前に座ってる。
グレイのスーツにピンクのブラウスを着た小さな女の子が悠真の横に立ち、悠真に何かを懇願中。
悠真の方はパソコンの画面を見ながら、ひたすらため息をついてる。
「来夢、来たか?見ての通り来客や。帰ってくれ。」
私に気が付いた悠真がその女の子にそない言う。
「でも…、帰れないんですぅ。」
「俺が知るか…。」
「でもぉ…。」
甘ったるい声がひたすら続く。
悠真が私に縋る顔をする。
助けてくれ。
よくはわからんがこの女の子が帰ってくれないと困ってるらしい。
任せろ。
そういうつもりで悠真に頷いてやる。
「ちーと、トイレ。」
「社長さぁん!」
悠真は女の子を振り切ってトイレへと逃げた。
女の子が私をじっと見る。
安全マークの入った作業服の小さな女を不思議そうに見るやはり小さな女の子。
「あのぅ…、もしかして社長さんの彼女さんですかぁ?」
私にまで甘ったるい声を出す彼女に引き攣った。
「違うよ。」
「彼女さんじゃないんですかぁ?」
「悠真の彼女なんか絶対にお断りやわ。あいつとは長い付き合いやけど、あまりにもド変態過ぎて未だに彼女が出来へんって男やからな。」
ひとまず、この小さな女の子が今は変態の家に居るのだと理解をさせて帰るように仕向けた。