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振り向けば…
第27章 重く低い声…



やばいほどに白熱するライブ…。

アメリカ映画のイメージソングから始まり、人気曲の演奏が続く。

彼らの出番が終わった瞬間。


「やっぱりライブだけは辞められへんな。」


そう悠真が呟いた。

心底にライブが好きなんだと感じる。

悠真が好きなバンドを同じように私も好きで良かったと思う。

音楽のなんたるかなんて複雑な事はわからない。

それでも音楽の好みが悠真と私は同じだから車で聞いたり家で聞いたりする音楽に対してお互いが不愉快な思いだけはせずに済んでると考える。

そんなライブの終わりと共に私の熱い夏も一緒に終わってた。

季節は一気に秋になり、1通のハガキが私の所へとやって来た。

同窓会への御案内。

普通の同窓会はクラス単位だと聞いてる。

だけど私の学校は人数が極端に少ない学校だった。

中学校だというのに僅か4クラス。

100人ちょっとしか居ない学生の同窓会は学年単位での集まりになる。

他の地域の学校では200人から300人は居ると聞いた事がある。

とにかく、そんな小さな学校の小さな同窓会。

既に社会人で地方に移動になった人も居るから集まる人数は更に減る。


「悠真。」


仕事帰りにいつものように悠真の家に上がり込む。


「来たか。」


何故か死にそうな顔の悠真。

やつれて無精髭を生やしたボロボロの悠真を見ると心配になる。


「どないしてん?」

「〆切が終わったばかりや。飯に行こう。」


相変わらず仕事中はろくな物を食べてない悠真は自分で好きなgが注文出来るステーキ屋でほんまに600gのステーキを注文する。

まさしく虎の食事だと思う。


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