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振り向けば…
第27章 重く低い声…



中学時代は気にしなかった体系も高校に入るとからかったりイジメに繋がるのだと木村さんに聞いた。


「まぁ、痩せたから今の会社じゃそれなりの待遇やけど、あのままやったら今も辛い思いしてたかも。」


私に壁ドンをして強かった木村さんでも弱い部分があったのだと考える。


「それよりも私より変わった人がいっぱい居るで。」


同窓会の幹事である木村さん。

ひとまず一緒に会館に向かう。


「なんで会館なん?」

「バーベキューが出来るねん。」

「バーベキュー?」

「肉屋がお肉を奮発してくれたから格安の同窓会が出来るんよ。」


会費3000円…。

それで食べ放題飲み放題は確かに格安だと思う。


「結婚とかして、お金に苦労してる子とか居るって聞いたからさ。たかが同窓会に高い会費は取られへんって肉屋と相談したんよ。」


まだ就職すら決まってない子も居るらしい。

フリーターな子や引き篭もりのニートになってしまった子の話も聞く。

高校だけでそんなに人生が変わるのかという驚きが隠せない。

半分くらいは無事に大学に行き、普通に就職をしたとも聞いた。


「ほら、あの子、誰かわかる?」


髪をカールさせて派手な化粧をした女性。

少し老け顔で見覚えが全くない。


「あれ、委員長やで。」

「嘘っ!?」


木村さんがニヤニヤとして私だけが仰天する。

眼鏡に三つ編みの真面目な委員長。

気が強くてテキパキとクラスをまとめてくれた彼女が今は派手派手の女性になっとる。


「薬剤師なんだって…。」


木村さんが色々と教えてくれるのをうんうんと聞いて適当な席に座る。

四角く長机が並べられた会館。

机にはビールやジュースが等間隔に置かれてる。

扉の向こうの中庭で肉屋がバーベキューの準備をしているのが見える。


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