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振り向けば…
第28章 シンデレラ…



メイクが終われば悠真が白のカシミヤのコートを私に着せる。


「時間がない。」


そない言うた悠真と慌てて出掛ける羽目になる。

悠真はちゃんとスーツを着てる。

滅多に見ない悠真のスーツ姿。

グレーのスーツに水色のネクタイ。

ちゃんと普通のサラリーマンに見えるからスーツって不思議だとか考える。

車はやはりレンタカー。

どうやら今夜の食事は至れり尽くせりバージョンなのだとは理解をする。


「どこに行くねん?」

「先にネイルの店…。」

「はぁ!?」


全くわからないまま美容室とネイルをやってるお店に連れて来られてた。

なんなんだ!?

私の髪にエクステを付けてセットするお姉さんと爪を磨いてネイルを貼り付けるお姉さんを眺めながら考える。


「今田社長…。」


悠真がお店の偉いお姉さんにそう呼ばれてる。

2人が何かを話てるのを鏡越しにぼんやりと見る。


「あの…、これ…、取れないみたいですね。」


私の爪の汚れを必死に取るお姉さんが爪に入ったコンクリートにため息をつく。


「つけ爪するから取らなくてもええよ。」


私が答える前に悠真が答えてクスクスと笑う。

去年のクリスマスはその爪の汚れで私は惨めな思いをした。

今年は三連休という事もあり、悠真が絶対に私に惨めな思いをさせないとムキになってる感じがする。


「ごめんなさい…、少しだけメイクもいじらせてね。」


最後に悠真と話をしてたお姉さんが私の目元とルージュの色が薄すぎて髪型と洋服に負けてると言いながらくっきりメイクに仕上げてくれる。

私じゃない私が鏡の中に居た。


「悠真…。」


気分はシンデレラ…。

でも、どこのパーティーに出席して良いのかわからずに不安になる迷子のシンデレラ…。


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