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振り向けば…
第29章 激甘なのに…
何があったのかとか考える。
「ゆう…?」
「ん?」
「どないした?」
「悪い…、俺…、急な仕事で30日まで東京に行く。」
たった、それだけの事を言う悠真に笑うてまう。
この20年近く…。
私の誕生日に悠真が居ない事はなかった。
「それだけか?」
「それだけや。」
悠真も笑う。
「だから…、今日はお前と居るって決めたら興奮して治まらん。」
既に立ち直って勃起する悠真の股間の異物を私のお尻に当てて来る。
「スケベ…。」
「俺がスケベを止めたら人類が滅びる。」
アホの理屈。
私をその気にさせる為だけにとひたすら乳首を弄って来る。
「そろそろ寝かしてや。」
「寝ててええぞ。勝手に弄るから…。」
うなじにキスをしながら、そう言う馬鹿な事を平気で言いやがる。
恋人じゃない女を必死に抱きたがる男…。
変な奴…。
だから私は振り返る。
振り向けば…。
切ない顔で私を見る悠真が居る。
いつも、そうだ。
悠真は間違いなく私を愛してる。
私も間違いなく悠真を愛してる。
だけど悠真は私を恋人として認める事を躊躇い続けやがる。
「ゆう…。」
「ん?」
「愛してる。」
「うん…。」
「だから…。」
ちゃんと私の気持ちは伝わったはずなのに…。
その先は言うなとばかりに悠真の唇で口を塞がれた。
脚を開かれる。
内腿に悠真がキスをする。
「ゆう…。」
「俺が欲しい言えや。」
何かを確認するように悠真が声を絞り出す。
私を抱くたびに悠真が苦しんでる。
それがわからない。
ただ知りたいと思う。
「悠真…、欲しいから…、挿れて…。」
私がそう望めばええだけ…。
身体の中を押し広げるように悠真が挿って来る。