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振り向けば…
第35章 嘘でも…



悠真が彼女を作らないのを悠真のお母さんは自分のせいかもしれないと悩んでる。

姑付き確定の悠真だと嫁の来てがないのかもと…。

そんな、おばちゃんが僅か半年だけでも悠真と暮らせるのならば私は喜んで一人暮らしをする。

というよりも…。

初めての一人暮らしにワクワクとする自分が居る。

だから悠真は機嫌が悪い。

今回の引越しはかなり楽な引越し…。

だって冷蔵庫や洗濯機は悠真のおばちゃんが私にくれたから…。

おばちゃんの分はアパートの改築が終わったら新しいのを悠真が買い直すと決まってる。

私は悠真の家のお下がりを貰うての一人暮らし。


「ほら、早く私の家の引越しを済ませて、おばちゃんの方を手伝わなあかんやろ?」

「オカンの方はもうほとんど終わっとるわ。」


悠真が不機嫌な理由はもう1つ。

実はおばちゃんに彼氏が居ると最近になって知ったから…。

お父さんの会社の取り引き先の不動産会社を経営する社長さん…。

超お金持ち…。


「そこの社長が社員を連れてオカンの引越しを夕べ終わらせやがった。」


かなり不機嫌な悠真。

おばちゃんには、だったらその社長さんと暮らせとまで言うたらしい。

おばちゃんの返事は


『社長さんは神戸に住んでんねん。そんなところに行ったら仕事が出来なくなるし、アパートの管理も出来なくなるやろ?』


という答え。


「おばちゃん…、再婚する気ないんかな?」


実は悠真のお母さんは10代で悠真を産んでいる。

まだまだ若いお母さん。


「知るか!」


とにかく不機嫌な悠真君。

あの古びたアパートにお金持ちの社長さんが必死に通ってたとか聞いて私はビックリだ。


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