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振り向けば…
第35章 嘘でも…
一人暮らしの3週目は完全に寝不足の私。
土曜日の夜に待ちに待った悠真が現れる。
とにかく悠真には冷凍庫の処理をして貰う。
「なんか…、キャベツと大根料理ばかりやんけ?」
しっかりと悠真には私の苦労がバレてまう。
「1人やと野菜を買うたら余るねん。」
「まさかの来夢までオカン飯に走るんか?」
「走りたくはないから悠真に残飯処理を頼んでんねやろ。」
「残飯言うな。食欲失くすわ。」
そない言いながらも見事に私のご飯を平らげてくれる悠真に感謝をしたくなる。
「さて腹も膨れたし、そろそろ帰るか。」
深夜前に悠真がそんな事を言う。
「もうちょっとだけ居てよ。」
思わず悠真の服を掴む。
「なんかあるんか?」
悠真の声のトーンが変わる。
私を心配する時の声…。
「えっと…。」
どう説明すべきかを迷ってまう。
「来夢…。」
私の顔を撫でて来る。
私には過保護な悠真…。
「あんな…。」
そう言うた瞬間だった。
『あっはぁーん…。』
が始まった。
「はっ?」
悠真が顔を歪める。
「毎週、金曜日と土曜日の夜はこれやねん。しかも深夜の3時まで続くねん。」
泣きそうになって悠真に言う。
なのに悠真がニヤニヤとする。
「だから寝不足ってか?」
「うん…。」
「それで俺に何して欲しいねん?オナニーじゃ物足らんとかいう話か?」
「そんなんちゃうわ。今週も続くようなら不動産屋に文句言おうと思っただけや。」
「ふーん…。」
悠真がひたすらニヤニヤとする。
そして…。
「まぁ、来週も続くやろうな。」
とか言うて来る。