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振り向けば…
第38章 なんか変…



この野郎…。

悠真を睨みつけてやる。

私に振られてる?

子供達に嘘を言うな!

そう叫びそうになる。


「ほら、皆んなでケーキを食べよう。」


岩谷さんの助け舟が入り、子供達は唯ちゃんのお誕生日ケーキに夢中になる。

ロウソクに火を灯し、唯ちゃんが吹き消す。


「お願い事はした?」

「うん!お兄ちゃんと結婚するの!」


無邪気な唯ちゃんに岩谷さんと悠真が苦笑いする。

甘党の悠真。

それでも悠真のケーキの苺を唯ちゃんが主役だからと悠真の分を唯ちゃんに譲る。


「へー、唯ちゃんには優しいんだ。」


嫌味を悠真に言うてやる。

昔、私のお誕生日ケーキの苺を奪った事がある悠真。


「お前、今更になって、そんな事言うか?」

「別にー?」


昔話で悠真と喧嘩する。


「仲良くしないとダメなんだよ。」

「先生に怒られるんだよ。」


私と悠真の口喧嘩を5歳の少女達に怒られた。

3時には唯ちゃんのお友達の保護者が迎えに来る。


「お姉ちゃん達も帰っちゃうの?」


唯ちゃんが泣きそうな顔を見せる。


「唯、我儘を言うたらアカンよ。」


岩谷さんが唯ちゃんを叱る。


「ごめんね。また遊ぼうね。」


唯ちゃんに約束だけをして悠真と帰る。

お母さんが居なくて寂しい唯ちゃんが私や悠真を求める気持ちはわかるけど、甘やかす訳にもいかない。


「やっと、大人の時間。」


私の車を運転しながら、ふてくされた悠真が呟く。


「モテモテやったくせに…。」


唯ちゃんだけでなく、他の子も悠真に抱きついたりしてアピールをしてた。


「嬉しくない。」

「ロリコンのくせに…。」

「違うわ。」


ふてくされる悠真をからかってやる。


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