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振り向けば…
第39章 長いな…
段々と食事を作る事すら面倒になるとコンビニのおにぎりだけとか、かなりええ加減な食事になる。
お陰様で時間だけは有り余る。
長いな…。
ノートを開き自分が思い描く世界を書いてみる。
魂のないアンドロイドが魂を持つ話…。
くだらない話だな…。
書いてて自分で笑っちゃう。
最後はノートを放り投げてベッドに横たわり、ぼんやりとする。
睡魔が来るまで何も考えずに、ただぼんやりとだけして過ごす毎日。
悠真が居ない。
だけど、その事は考えない。
少しでも考えると泣きたくなるに決まってる。
私には関係ない。
あいつはそう割り切った。
私も割り切る必要がある。
あれだけメッセージや着信があった定期連絡も今は一切途絶えたまま…。
時折、内海さんや木村さん、玲奈さんが私にメッセージをくれる程度。
まるで私の20年に悠真という存在が居なかったような生活を送る。
季節はあっという間に冬に変わり、世間じゃクリスマス前という時期に突入した。
『クリスマスは何してる?』
そんなメッセージが木村さんから来た。
『何にもない。』
メッセージを返すと
『私もー!』
と内海さんのメッセージ。
いわゆるグループ設定にしてある。
『ならさ、金曜の夜に合コンに参加しない?』
木村さんがそんな提案をする。
『合コン?』
なんとなく、やだなぁ…、とか考える。
金曜日は22日。
クリスマスイブは日曜日。
彼氏の居ない寂しい女が男探しの為に合コンに行くとか、如何にも寂しいクリスマスを迎えたくなくて焦ってますな気分になる。
『行く行く!』
何故か内海さんは乗り気だ。
私は迷ったまま返事が出来ない。