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振り向けば…
第40章 二日酔い…
だけど女子だけというのはお料理のメニュー選びに困ってまう。
「とりあえずチーズタッカルビは外せない?」
「あんまり、コテコテばかりも…。」
「ならサラダは?」
「男の人ってー、サラダとか嫌がりませんかー?」
「んじゃ、定番の唐揚げだ!」
「だから…、コテコテばかりやん。」
飲み物以外は全く決まらない20分なんかあっという間の事だった。
「お待たせー。」
そない言うた如何にもサラリーマン風の男の人が私が居る個室に入って来る。
「遅いよー。」
佐藤さんがそう言うから、この人が島田さんだと理解をする。
「君らが会社の男は嫌だとか言うからやろ?」
島田さんがゴニョゴニョと言いながら木村さんの顔を様子見る。
なるほど…。
木村さんに構ってアピールをする頼りない上司とはこの人だ。
その人は真っ先に木村さんの前に座り、続いて入って来た人は私の知らない人…。
「彼が俺の大学の同期で弁護士の松山君。」
その人が佐藤さんの前に座ると私は次の人を見て固まる事になる。
その人も私の顔を見るなり目を見開いて固まってる。
「天野先輩、早く入って下さいよ。僕が入れないですよ。」
彼の後ろからそんな声がするから私は我に返り、彼も慌てたように私の前に座る。
「拓也さん…。」
そう呟いてまう。
「えっ!?何!?知り合い!?」
島田さんがアタフタする。
拓也さんは相変わらず冷静で穏やかな笑顔を私に向けながら
「うちの大学の後輩だよ。日下の高校の時の後輩だから僕は知ってます。」
と丁寧に説明する。
「日下の後輩?なら井上と同期か?」
島田さんが最後に来た人に確認する。
「法学部にこんな女の子はいませんでしたよ?」
どうやら私と同じ大学の同期だった井上さんがそう答える。