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振り向けば…
第40章 二日酔い…



だから突き放されると辛くなる。

いじけて馬鹿な事をしてまうとかシャワーを浴びながら、ゆっくりと考える。

今回の事は悠真が悪いんだから…。

そう無理矢理に思い込む。

そう思わないと悠真の病気の事をまた蒸し返して悠真を怒らせてまうと自分で感じる。

再び悠真が私を家族としてでも受け入れると考えてくれたのなら、私はそれを自然に受け入れる。

それが2人の関係には一番良い事だと納得をした。

お風呂上りに悠真が入れてくれたコーヒーを胃袋へと流し込む。

少しは頭痛が薄れてく。


「行くぞ。」


悠真が私を連れ出した。

既に昼下がり…。

太陽を見たくない。

悠真はのんびりと私の車を運転する。


「どこまで行くの?」

「ミナミ(難波)…。」


連休で昼下がりの難波とか最悪だと思う。

人がうじゃうじゃで二日酔いの女が行くような場所じゃない。


「嘘ぉ…。」


嘆く私にお構い無しの悠真は車を黙って走らせる。

悠真が向かったのは焼き肉屋さん…。


「お前が好きな店やろ?」


ニヤリと笑う悠真に呆れる。


「このお店が好きなのは…、お父さん。」

「うげっ!?マジか!?」

「お母さんとデートの定番コースのお店。」

「来夢も好きやってオッチャンが言うてたんやで。」

「そりゃ、嫌いやないけどな。」


笑いながら焼き肉を食べる。

お父さんと同じで悠真も私に椀子焼き肉の攻撃を浴びせて来る。


「やめてぇや。」

「さっさと食え!チビ助が更にチビ助になっとる。」

「やかましい!」


喧嘩をしながら食べる焼き肉。


「ダイエットなんかすんなや。」


悠真が私を睨みつける。

悠真には私がどんな思いをして来たがわからない。


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