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振り向けば…
第42章 神の湯…
文献の上では日本最古と言われる温泉地。
有名な小説にも登場する温泉だから入らない訳にはいかないとは思うけど…。
「お母さん…、ごめん。私は部屋風呂で済ませるわ。」
そう言わざる得ない状況に追い込まれる。
「どないしたん?」
「生理…。」
「せっかくの温泉やのに…。」
「だからお母さん達だけ行って来て…。」
お母さんに嘘をつく私が居る。
本当の理由は悠真好みの股間が原因。
パイパンまんこなんかお母さんに見られたら、すぐ様にお父さんに言いつけられて、この旅行が大変な事になるに決まってる。
「ほな、来夢だけ留守番ね。」
お母さんがそう言うと
「俺も残ります。2人で散歩でもして来ますから。」
悠真が私と残ると言い出した。
要するに悠真は藤井さんと裸の付き合いをしたくないのだと態度にする。
「好きにしろや。」
悠真のおばちゃんが悠真を睨みつけてから部屋を出て行くから藤井さんやうちのお父さん達も慌てるように部屋を出た。
「悠真…。」
「俺のせいやろ?」
悠真が情けない顔を見せる。
まさかの家族旅行。
まさかの温泉。
パイパンまんこを晒せない私を気遣う悠真が私の頭を撫でて来る。
「こればっかりは、しゃあないわ。」
「どっかの家族風呂探せば来夢も温泉に入れるから行こうや。」
あちこちに外湯がある温泉場。
他の旅館でも入浴料を払えば貸し切りにしてくれるお風呂があるからと悠真が鞄からノートパソコンを出して調べてくれる。
「神の湯…、見たかったな。」
かの国際的に有名になったアニメ映画に出て来るお風呂屋のモデルとなった湯場。
小説を書いた作者に纏わる部屋も公開されてる温泉にお父さん達は行ったはず。