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振り向けば…
第43章 何でもない…



「そうやんね…、来夢ちゃんみたいに自立した女の子にはあの馬鹿息子には勿体ないもんね。」


おばちゃんまでもが苦笑いをする。

お父さんとお母さんは肩を竦める。

素直に言うべきだったかもしれない。

私が悠真の傍に居るからと…。

私が悠真を好きだから、悠真には私が連れ添うつもりだと答えるべきだった。

後悔先に立たず…。

お父さんがおばちゃんを慰めるように


「まぁ…、呑め!時間がそのうちに解決する!」


と言うてはおばちゃんのグラスにビールを注ぐ。

そうだよ…。

時間が解決してくれるよ。

悠真が自信を持てるようになるまで私は悠真に連れ添ってやるつもりだから…。

お父さん達には、それから話せばええ事や。

そう思うと少しは気持ちが楽になる。


「私も寝るわ。」


お父さん達の宴会の席を立つ私に


「来夢も付き合いが悪いのー。」


と酔って来たお父さんが愚痴を言う。


「お父さん達みたいに朝まで呑むとか無理だから。」


お父さんを突き放すように言うて私も悠真達が寝てる部屋に移動する。

暗闇の中に3枚の布団が見える。

真ん中を空けて悠真と来人がお互いに背を向けるようにして眠ってる。

来人はともかく…。


「悠真…、起きてる?」


とその背中に向けて聞いてみる。

本当は起きてるくせに…。

悠真からは無言の返事。

それ以上は来人が起きるかもしれないからと悠真の方を向いたまま私も寝る。

深夜にふと目が覚めた。

ぼんやりとする白い灯りが見える。


「ゆう…。」


再び悠真に声を掛ける。

悠真が布団の上で胡座をかいてパソコンを起動してる姿が見える。

来人の方はまだ眠ってる。

弟はかなり規則正しく、ほぼ毎日同じ時間に眠り同じ時間に起きる子だ。


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