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振り向けば…
第45章 臭いよ…




差出人は悠真…。


『仕事中か?頑張れよ。』


たった、それだけの一言メッセージ…。

一体なんのつもりやねん。

既読だけしてスルーする。

スルーしたからというて前のように私のところへ駆け付ける悠真じゃないのだし…。

下手に家族関係に戻れば萌奈さんとのイチャラブを見せつけられた挙げ句にアドバイスまで求められて私が泣くのがオチになる。

お前はお前の仕事をしやがれ!女ったらし!

そうやって悠真を憎む形だけをキープして他人になる努力をする。

いつか私の心の傷が癒えるまでは悠真の存在を感じたくないと思う。

なのに…。

その翌日は夜の22時を過ぎた頃だった。

またしても悠真からのメッセージ…。


『月に霞がかかってた。明日は雨らしいぞ。』


くだらないメッセージ…。

既読スルーを繰り返す。

余りにしつこい場合はストーカーとして拓也さんに相談をするべき?

いや、拓也さんは内海さんが居るから変な誤解を招きたくない。

悠真がダメだったからと拓也さんに頼るような真似だけは絶対にするべきじゃない。

それでも更に翌日は朝からのメッセージ…。


『やっぱり今日は朝から雨やったな。仕事には気を付けて行けよ。』


そんな内容を言われても…。

着信拒否をするべきか?

ひとまずはいつも通りに仕事をする。

その日は朝の時のメッセージ以外はなかったから着信拒否を忘れてた。

次の日は朝からのメッセージはなく、その夜になると


『コンビニに新作のプリンが出てた。』


とまたしてもくだらないメッセージが来る。

なんなんだ?

ただ既読だけでスルーを繰り返す。

1週間…、2週間…、毎日のように時間帯はバラバラでも必ず1通だけ届くメッセージ…。

ええ加減にしてや。

私の気持ちを未だに理解しようとしない悠真に苛立ちを感じた。


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