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振り向けば…
第45章 臭いよ…
3週間目…。
今日もメッセージが来るようなら絶対に着信拒否をしてやる。
そんな風に意気込みながら仕事をこなす私だった。
今日は朝からまだメッセージはない。
ならば夜のパターンだろうと携帯を睨み付ける。
そろそろか?
夜の22時を過ぎた頃…。
予想通りに私の携帯にメッセージが届く。
『I miss you….』
不覚にもそのメッセージに涙が出た。
寂しいなら、なんであんな事をするのよ…。
悠真が浮気をしたかどうかまではわからない。
だけど人の感情のない悠真が私以外の人に激甘を見せた事が許せなかった。
私が見る限り、萌奈さんもおばちゃんも悠真に期待する顔をしてた。
それに従うと悠真が決めた以上は寂しくても私を失うのだと悠真には理解をして欲しい。
携帯を抱きしめて泣き続ける。
「ゆう…、寂しいよ…。」
止まらない涙を流しながら明日も顔が腫れ上がる覚悟をする私が居た。
翌朝…。
メッセージは1つだけじゃなかった。
しかも着信時間は朝の4時…。
眠らない悠真が存在する。
『まだ寝てるよな?』
『来夢が何に怒ってるのか俺なりに考えた。』
『けど、やっぱり俺にはわからんわ。』
『だから、お前ともう一度だけ話がしたい。』
『連休の予定がわかったら連絡が欲しい。』
『ダメなら、もうメッセージも止めるから。』
一方的なメッセージがそんな風に連なる。
もう一度だけ…。
そうやな。
お互いの家の鍵を返して貰わなあかんし。
この3週間で随分と冷静になれる自分がわかるから、多分大丈夫だよと言い聞かせてメッセージを悠真に返してみる。
『連休は29日からカレンダー通り、だからこれが最後かもしれんけどそっちに行くわ。』
5分もせずに悠真から返信が来る。
『必ず待ってるから。』
その一言に連休までの残りの日は私の中で最後の覚悟を決める。