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振り向けば…
第47章 20年分の信頼…



お風呂上りは普段悠真が着るボタンダウンシャツを着せられる。

下着は着けず、前は肌蹴たまま…。

私の髪をドライヤーで乾かしてくれて、化粧水などの便の蓋まで開けてくれる。

至れり尽くせりのお姫様扱い。


「ゆう…、激甘…。」

「そうしろ言うてお前がキレたんやろ?」

「違うもん…、他の人にして欲しくないってキレたんやもん。」

「他の奴にしたいとは思うてない。けどな、俺の場合は結果がそうなってまうねん。」


論理的な説明を悠真がする。

原点を仕事優先とした場合。

私なら財布を預けて1人で買い物に行かせて洗い物を1人でやらせても悠真は私を信頼してるから仕事に集中する事が出来る。


「萌奈みたいに経済観念のない女に財布を預けるなんて恐ろしい事は俺には出来ん。」


結果は萌奈さんの買い物に付き合い、時間短縮の為に洗い物を手伝うという事になるから仕事に集中が出来ない悠真になってまう。


「だから仕事のない時間なら、なんぼでもお前がして欲しい事はしたるとしか約束は出来ん。」

「月に行きたい言うたら?」

「それは相馬さんクラスの男に頼め!」


そのまま私を抱えてリビングに行く。

ソファーで私を膝の上に抱えたままピザ屋に悠真が電話をする。

今夜は私に至れり尽くせりを決めた悠真は食事の用意も後片付けもしなくていいピザのデリバリーをしてくれる。

注文するピザは私の好み。

アイスティーにポテト…。

サラダ…。

全てが私の好みで悠真は当然のように注文をする。

20年も一緒に居るから私が頼むものは全て理解済み。

20年も一緒に居るから私に対する信頼も強く、その分だけ私を蔑ろにしてまうのだと悠真が言う。


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