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振り向けば…
第47章 20年分の信頼…



20年分の信頼…。


「それがあるのは世界中で来夢だけやろ?」


悠真がクスクスと笑いながら私の頬にキスをする。

だから私だけが特別になる。

特別だからこそ簡単には失う訳にはいかないと悠真は考える。

私と恋人として付き合えば私の気持ちがわからない悠真はまた私を傷付けて怒らせる。

その繰り返しになる事に悠真が怯えてる。


「相馬さんを尊敬する。」


悠真が穏やかな顔で笑う。


「相馬さん?」

「あの人…、彼女が5~6人居るらしいからな。」

「マジか!?」

「全員と円満なお付き合いをしとると自慢された。本命は作らない。その代わりに全ての女に至れり尽くせりする自信があるから怒らせる事もないんやと。」


確かにラリーの時の私に対するちょっとした気遣いだけでも大したものだと感じた。


「俺には、それが出来へんねん。後から、ああしてやれば良かったこうしてやれば良かったと後悔ばかりの対応だけや。」


私との20年を後悔して来たと悠真が悲しい顔をするのが辛いと思う。

そんな話をするうちにピザが届き悠真とテレビを見ながら食事をする。

最近の映画がつまらないからと海外ドラマを見るようになった悠真…。


「音楽系なら、こっちのドラマ、宇宙人モノなら、これやな。」


ドラマの内容にやたらと詳しい悠真が内容を簡単に説明してくれる。


「1人で全部観たんか?」

「予告だけな。」

「予告だけ?」

「本編はお前と観る。」


映画は私とだけ観ると決めた悠真はドラマも私と一緒に観ると決めてまう。

20年も居たのに…。

20年分を確認するように悠真と色々な話をする。

私に見えてなかった悠真を知る時間。

1歩づつ1歩づつとお互いの距離を縮める為の会話だと感じる。


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