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振り向けば…
第49章 ほどほどに…



「何?俺ってそんなに見つめるほど格好ええ?」

「アホ…。」

「アホアホ言うなや。」

「悠真って…、結構、頭がええ割には一般常識はアホやもん。」

「一般常識とは全て俺が基準やからな。」

「やっぱり、お前ってアホや…。」

「アホだからって見捨てないでね…。」


渋滞が暇すぎて悠真とふざけてじゃれてまう。

2人で居て退屈だけはした事がない。

20年も一緒に居たら飽きない?

そう聞かれた事もある。

普通に恋人や夫婦として一緒に居たならセックスレスになってても不思議じゃない時間を悠真と過ごしてるのに…。

いつだってお互いがドキドキとしながらお互いを求めてまう関係だから今のところはセックスレスな感覚は存在をしない。


「来夢…。」

「ん?」

「腹減ったぁ…。」


渋滞に1時間。

もうお昼時は過ぎてる。


「後少しやから我慢しろ。」


お昼のランチタイムが終わる頃だからか、車が少しづつでも動き出す。


「クソッ…、さっさとベッドを買うて帰って来夢さんを弄り倒す俺の計画が…。」

「ベッドなんか、その日のうちに配達される訳がないやん。」

「ちくしょー!」


お腹の空いた悠真が壊れ気味。

私と一緒に居て私の知る大食漢の悠真を感じると安心して嬉しくなる。

後は新しいベッドで私と少しでも眠れる悠真になってくれれば私の心配がなくなる。

ようやく、車を駐車場に停める事が出来ると悠真は真っ先にフライドチキン屋へと歩き出す。


「並ぶかな?」

「多少は並ぶ事になるやろな。」


凄い人混みに悠真が嘆く。

私の肩を引き寄せて歩く。

私が悠真と逸れる事を許さない。

少しでも人混みで私が埋もれそうになると私を抱きしめては立ち止まる。


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