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振り向けば…
第49章 ほどほどに…
「ベッドをお探しですか?」
「前のベッドの処分と新規購入を頼めますか?」
悠真が普通に対応してるように見える。
「硬めか柔らかめかお好みはありますか?」
1つはマットが変更出来ないベッドだけど後の2つなら好みの硬さのマットが選べるベッドだと店員さんが説明をしてくれる。
「こいつ抱いて身体が沈まないくらいの硬さがええんやけど…。」
悠真の言葉に私も店員さんも固まった。
「えっと…。」
「2人分の体重で沈まんやつ。沈まれたら小さいから抱きにくい。」
平気でそう言う悠真を更に蹴飛ばしてやる。
「お前はちょっと黙っとけ!」
「なんでやねん?」
感情が無い恐ろしさを初めて体感する。
「とりあえず100Kgくらいの人が寝ても大丈夫な硬さってありますか?」
私が代わりに店員さんと話をする。
その店員さんが赤い顔をして真ん中のベッドを指差しながら
「このくらいの硬さが良いと思いますが…、お2人で寝心地の確認をされますか?」
とか聞いて来る。
「来夢、試そうぜ。」
「絶対に嫌です!」
私をそのままベッドに押し倒す勢いの悠真からは逃げ回り、結局、2人で座り心地だけを確認して店員さんのお勧めのベッドを買う事が決定した。
後は私の旅行用の服やら下着やらをご機嫌で買う悠真にため息をつく私がついて回る。
「何が気に入らんねん?」
「恥ずかしいだけや…。」
「俺がお前とSEXしてますいう事がか?」
赤い彗星が見えるカフェで悠真の言葉にカフェオレを吹き出してまう。
「おまっ…!?」
「何があかんねん?来夢が俺の女やって事を周りに認識させるのは当然の行為やろ?ならば後は、どこからが俺の女かって問題だけや。俺がお前を好きなだけじゃ俺の女とは言わんのが普通や。つまり俺がお前を抱く事でお前が俺を拒否せん限りは俺の女という関係が成立する。」
長々と自論を展開する悠真に呆れてた。