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振り向けば…
第49章 ほどほどに…
悠真が私の顔を撫でる。
夕方になり、随分と人が減ったショッピングモールだけど悠真は周りの人はお構い無しに私の肩を抱いて私の頭にキスを落とす。
「まだ、腹が減らんやろ?適当に食えそうなもんだけ買うて帰ろうや。」
お寿司やローストビーフ、サラダなど軽く食べれそうな物を買うて帰る。
ずっと黙ったままの私を悠真が不安がる。
「早く新しいベッドを持って来いや。」
悠真が家具屋に向かって愚痴を零す。
連休の最終日に配達をして貰える。
明日からの2日間は悠真と1泊で旅行をする約束なのに、私は悠真に戸惑うばかりで落ち着かない。
「風呂に入ろう。」
悠真が当たり前のように私をお風呂に連れていく。
愛情がわからなければ身体だけで繋ぎ留めるしか方法がないのだろうか?
その身体ですら、私の存在がなければ悠真は他の女を平気で代用するのだろうか?
考えるべきではない事を考える。
小さなストレスが私の中に蓄積する。
「どうやら、俺はまたお前を傷付けた?」
悠真のその言葉に我に返る。
「悠真…。」
「やっぱり…、俺と居るのは辛いやろ?」
あっという間に私と距離を置こうとする悠真に泣きたくなってまう。
「違うよ…。」
「なら…、どうすればええねん。」
「わかんない。」
「来夢…。」
「悠真の傍に居たい。キスしたい。でもSEXだけの関係はやだ。愛されてるって信じたい。」
「俺にはそれがわからん。」
湯船の中で私の顔中に悠真がキスをしてくれる。
「私以外の女でも悠真は平気で寝れる?」
「割り切れば誰でも抱ける。猿みたいにやりまくりたいとは思わんだけや。俺に限らず男は皆んながそうとちゃうか?だから世の中には浮気って奴が発生するんやろ。」
頭だけで考える悠真の考え方が嫌だと思う。