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振り向けば…
第50章 寝るな…
ほとんど毎日のように味わうオーガニズムに自分が変態になる気がする。
悠真が居なくなったら身体が寂しくて毎日オナニーをしてまう?
「悠真っ…、イクッ!」
全身が痙攣した。
「やばっ…、可愛い…。」
何故か満足した顔で私を見る悠真が居る。
「悠真…、する?」
「そろそろ飯が来るからしない。」
一瞬で素に戻れる人…。
愛し合うムードなんか速攻で粉々に砕け散る。
ジェットコースターに乗ってるような恋愛…。
なんで…、こいつってこんなんなん?
運ばれて来た夕食を食べながら、ひたすら私は悠真を睨みつける。
「海老…、欲しいんか?」
素の悠真が平然と聞いて来る。
「海老は貰う。てか、悠真ってなんですぐに素になるの?」
「酢?」
「素。全く感情がない訳じゃないんやろ?」
悠真が不思議そうに私を見る。
「そりゃ、全くない訳じゃない。嫌な事にはムカつくし、面白いと感じりゃ笑う。」
「でも…、すぐ冷静になるやん。」
「ああ…、厳密に言うなら幅が狭いらしい。」
「幅?」
「例えば、俺が旨いと思う飯がある。」
「うん…。」
「大袈裟な奴なら、それが食えなくなるとか考えられへんとまで思うらしい。」
「うん…。」
「俺はそれが食えなくなっても、まあええか…、程度にしか旨いと感じてないって事や。」
「それは私が居なくなっても平気って意味?」
「その答えが来夢を傷付けるんやろ?」
悠真が嫌な顔をする。
だから、これ以上は聞くなという目で私を見る。
龍平おじさんが亡くなったと知った悠真は1度も泣かなかったと聞いた事がある。
それは私を失っても同じ結果になると悠真は頭だけで考えてる。