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振り向けば…
第50章 寝るな…



こういう時は子供みたいで可愛いから好きだ。


「来夢もしっかり食えよ。」

「うん…。」


こんな生活も悪くないとは思う。

朝食の後は旅館を出て先ずは和歌山の最南端へと悠真が運転する車がひた走る。


「本州の最南端?」

「クジラが見れる街で有名や。」

「クジラ見れるんか!?」

「運が良ければの話やし、そんな時間はないぞ。」


ひとまず、ここが最南端ですよー的な目印だけを見て最南端観光が終了する。

そこからは退屈なくらい何もない道を世界遺産の滝を観る目的だけで車はのんびりと走り続ける。


「眠い…。」

「寝るな…。」

「なんでよ?」

「俺が1人になる。」


ふてくされる悠真を見て、またぼんやりと余計な事を考える。

私は1人になりたくないから居て欲しいだけ?

私は何故、悠真と居たいのだろう?

変態のくせに…。

アホのくせに…。

私に鈍いとか言いながら私の気持ちなんか理解が出来ない男なのに私は悠真と居たいと思う。

カッコええから?

お金があるから?

私には激甘だから?

悠真の顔を眺め続けると、その端正な顔が私を見る。


「何?今更に見惚れるほどええ男が見えるか?」


ニヤリと悠真が笑う。


「アホが見えるからイケメンを探し中…。」

「止めて!アホで我慢してくれ。」


いつものふざけ合い。


「ご飯食べさせたるから俺以外は見んな。」


穏やかに笑うて悠真が頭を撫でて来る。

丁度、お昼時に世界遺産に着いた。


「ゆっくり飯食うてから観に行こう。」


駐車場に車を停めてから、当たり前のように私の手を握って歩き出す。

そうやって私の心もお腹も満たしてくれる人。

だから私は悠真と居たいと思う。


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