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振り向けば…
第56章 仕事やから…
「ゆう…。」
「ん?」
「キス…。」
「ん…。」
不安だからお風呂上りに悠真の気持ちを確かめる。
いつもと変わらない深いキス…。
私の力が抜けて全身を悠真に委ねるまで悠真はキスを繰り返す。
「ふぁ…。」
ゆっくりとキスが離れるとやっと息が出来る。
「なぁ…、やってええか?」
パジャマの上から悠真が私の胸を撫で回す。
明日は仕事や言うたのに…。
ここで拒否したら悠真がまた変態悪魔に変貌する。
「ちょっとだけやぞ…。」
「来夢を抱くのに、ちょっともへったくれもないやろ?」
苦笑いをしながら悠真が私のパジャマのボタンを外してく。
あっという間の全裸。
その身体をゆっくりと悠真が撫で回す。
「ゆう…。」
焦らすような手付きにもどかしさを感じる。
「来夢はせっかちやな…。」
ゆっくりと悠真が私の首筋にキスをする。
「明日…。」
仕事やから…。
そう言うつもりの口を閉じる。
ムードがないのは私も同じ。
久しぶりに一緒に居られる時間なのに悠真が萎えるような事を言うて、また喧嘩別れを繰り返すのだけは避けようと思う。
初めて、この人が自分の彼氏なのだと思い改めて悠真の顔を見る。
「何?」
悠真が私の顔を撫でる。
「愛してる。」
悠真の手に手を重ねると悠真が私の手にキスをする。
「愛してる。」
初めて私の目を見て悠真がそう言うた。
微妙に照れくさくて、それでも嬉しくて悠真に飛びついてた。
「悠真!愛してる!」
「わかっとる。」
悠真が苦笑いをする。
私だけが興奮する意味がわからんから…。
だから悠真は私の顔中にキスをして私の髪をゆっくりと撫でて来る。