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振り向けば…
第57章 主婦って…
まさか、お父さんの時みたいに1ヶ月通えばええとか思うてんの?
お父さんが何を考えてるかわからん上に悠真まで何を考えてんのか、さっぱりわからん。
「腕相撲に勝てば、ほんまに来夢との結婚を認めてくれるんやろ?」
「男に二言は無いぞ。」
お父さんと悠真だけで探り合うような会話をしてる。
「悠真君、ご飯食べて行くやろ?」
お母さんまでもが呑気に悠真に聞く。
「頂きます。」
悠真が笑顔でそう答えてた。
昔のように皆んなで夕ご飯を食べる。
居ないのはおじいちゃんだけ…。
最近のニュースの話、政治について…。
くだらない話を家族でしながら食事をする。
そこには極自然と悠真が居る。
違和感は全くない。
お父さんもお母さんも普通の態度で食事をする。
なら何故、悠真との結婚に反対なの?
ますます、わからなくなってまう。
夕食の後、お母さんの片付け手伝いお風呂を済ませると悠真が私の部屋に来る。
「泊まってくんか?」
「いや、来夢が寝たら帰る。」
甘えるように小さな私に大きな男がしがみつく。
その人の頭を撫でてやる。
「もしかして私が悠真と結婚したら、お父さんが寂しいから同居しろって意味なんかな?」
2人でお父さんが反対する意味を考える。
「それは違うと思うぞ。」
悠真がキスをしながら苦笑いをする。
この家は来人のものだから…。
同居をするなら来人の方だろう。
それに悠真のマンションは僅か徒歩5分。
寂しいという距離ではない。
「じゃあ、なんでやろ?」
「さぁな、根気よくオッチャンの腕相撲に付き合ってみるわ。もしかしたら勝てるかもしれんし。」
「勝てるんか?」
「ジムで鍛え直す。」
「今更か!?」
どこまで本気かわからん悠真が何度もキスだけを繰り返してから私をベッドに入れてくれる。