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振り向けば…
第57章 主婦って…



「相手が来夢やもん。章も来夢やったら健全な遊びやから好きなだけ行って来い言うてくれる。」


そない言うて本当に綺麗な笑顔を見せる玲奈さんに甘えてまう。

大好きだった先輩。

今も大好きなお姉さん。

主婦は楽しいけど毎日が同じ繰り返しで少しだけ退屈だと玲奈さんが話す。


「幼稚園でママ友とか話をするやん?ほとんどが子供の話と今夜の夕飯の献立の話やからマンネリよ。」

「主婦って…、やっぱり退屈ですか?」


結婚をしても仕事をしたいと悠真に我儘を言うた私の不安を玲奈さんに聞いてみる。


「マンネリだけど退屈はしないわ。寧ろ時間が足り無くて忙しいって思う。」


それが玲奈さんの答えだった。

毎日、子供達と居るマンネリ。

だけど、その子供達が毎日新しい事をやらかしては玲奈さんを笑わせたり怒らせたりとか忙しいらしい。


「1人っきりで主婦してたら退屈かもしれんけど、子供らが居ったら3人分の時間が必要やからほんまに時間なんか足りへんで。」


ちょっと出かけるにも子供達を順番にトイレに行かせてからとかしてると毎回遅刻ギリギリになると玲奈さんが楽しげに笑う。

少し羨ましいとも思う。

1日が長くて時間が余る私には時間が足りないと言える人がとても羨ましい。


「ついこないだ産んだ思うてたら、もう幼稚園。子供の成長を見てたら人生はあっという間やで。」


大学のクィーンはすっかりお母さんになってた。


「それよりも来夢の相談ってなんや?どうせ悠真の事なんやろ?」


今度は私に対しニヤニヤと意地悪に笑うて玲奈さんが聞いて来る。

多少の事は玲奈さんにメッセージで報告済みだけど結婚の事まではまだ話をしてない。


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