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振り向けば…
第59章 サイズがな…



今はそれでええと思う。

人はいきなり変わる事なんか不可能だ。

焦ってもの事を進めてもろくな事にならないと散々経験だけはした。

それでも懲りずに焦る私を悠真がブレーキを掛けてくれる。

だから私は悠真と居たいと考える。

悠真の至れり尽くせりは変わらない。

お盆休みは2人で石垣島に居た。


「悠真は3回目…。」


沖縄行きの飛行機の中で私はひたすら不機嫌に口を尖らせる。


「だから…、あくまでも仕事やからな。」


悠真が必死に言い訳をする。

高校の修学旅行で1泊だけした石垣島。

私はそれ以来、来てないから2度目の石垣島なのに悠真は私の知らない間に石垣島に来てたらしい。

しかもグラビアアイドルという女の子と…。


「浮気者…。」

「他のスタッフとかカメラマンとかマネージャーとかいう奴がうじゃうじゃ居ったわ。」

「女ったらし。」

「仕事や!」

「秘密主義…。」

「別に隠してた訳ちゃうぞ。1泊だけやったしスケジュールがパンパンで来夢に土産すら買う時間もなかったから黙ってただけや。」

「悠真の仕事って、そういう出張があるんか?」

「そりゃな。月1回くらいは東京やらなんやらに行っとる。」

「それは毎回、日帰りやん。」

「次から泊まりの仕事の時は必ず来夢さんに報告します。」

「うむ…、苦しゅうない。」


行きの飛行機で不機嫌スタートだった私に必死になる悠真が可愛いとか思う。


「修学旅行で出来へんかった事がしたいんやろ?」


悠真が私の頭を撫でる。

修学旅行…。

用意されてたのは2種類の観光。

1つはカヌーでマングローブ林を観るというアクティビティ系の観光。

もう1つはレンタル自転車でサイクリングによる島の観光巡り。


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