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振り向けば…
第59章 サイズがな…
どちらかを選べと言われ泳げない私はサイクリングを選んだけど、ほんの一部しか観光する事が出来なかったと悔やまれた石垣島。
今回は4泊5日で始めの2泊を沖縄、残りの2泊を石垣島と悠真が奮発してくれた。
沖縄での初日はホテルでゆっくりとして2日目にひめゆりの塔と首里城だけ観光をした後はひたすら悠真とグルメ三昧を楽しんだ。
朝から本場のソーキそば。
お昼はハンバーガー。
米軍基地がある沖縄ではハンバーガーのイメージが大阪とは全く違い、アメリカナイズされてる。
「サイズが半端ないんですけど…。」
「残すなら俺が食うたる。」
睡眠時間が増えた悠真は二言目には腹が減ったを言うようになった。
「最近、悠真…、太ったか?」
「嫌な事言うな。オッチャンと戦うのにジムで鍛えた分、筋肉が増えたんや。」
「運動不足なんやからええ事やん。」
「来夢もしっかり食うて大きくなれよ。」
「ならんわい!」
関西弁でハンバーガーにかぶりつきながら口喧嘩をする私と悠真を地元の沖縄の人がクスクスと笑う。
「悠真のせいで恥かいたー!」
「俺だけのせいにすんな。」
観光をしながらお互いで文句を言い合うのも変わらない。
夜は沖縄料理の居酒屋。
散々食べ散らかしたのに…。
「シメはステーキやろ。」
大食漢の悠真がニヤリと笑う。
「ハンバーガーで胸焼けしてるし…。」
「ほら行くぞ!」
「ステーキは石垣島でも食べれるやん。」
「俺の修学旅行の心残りは2つ!」
「なんやねん?」
「ステーキと来夢の水着。」
「ふざけんな!」
悠真を蹴飛ばすのも変わらない。
半ば人攫いのようにして悠真が私をステーキ屋へと連れて行く。