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振り向けば…
第59章 サイズがな…



変態のくせに…。

アホのくせに…。

悠真がくれる僅かで激しい愛情から逃げ出せない。


「愛してる?」

「愛したる。」


最近の悠真はそういう言い方に変えた。

相変わらず自分の愛してるの言葉に自信がない。

その代わりに私を愛してやると必ず約束をする。


「プールに入ってないのに湿ってるぞ。」

「やだぁ…。」


ハイレグパンティーを私の股間にくい込ませて、はみ出た膨らみを撫で回す。

じわっと水着に水が染み出る感覚がする。

カウチに寝かされてM字にした脚を有り得ないほど押し広げて悠真が私の股間を舐めて来る。

水着を上からなのに…。

快感に流されて身体が弓なりに仰け反る。

一瞬だけ青空が見えた。

次の瞬間には真っ白な世界しか見えない。


「ゆうっ!やぁん…、イッちゃうからぁ…。」


悠真だけに感じる頂点。

全身を震わせると悠真がキスをしてからニヤニヤと笑う。


「何…?」

「いや、いくらプライベートというても…、あれだけの声で叫んだら周りに丸聞こえやと思う。」


瞬間で私の脳が沸騰する。


「悠真の馬鹿ー!」

「ごめんなさい!すみません!ベッドに行くから堪忍して下さい。」

「やだっ!」

「うわっ…、マジで怒んなよ。」

「絶対に許さん!」


とにかく喚く私を抱えて慌ててベッドルームに悠真が飛び込んだ。


「来夢さん…。」

「知らん!」

「これ、やるから許せ。」


そない言うて悠真が差し出したのは指輪のケース。

しかも中には2本の指輪が入ってる。


「これ…?」

「セットリングとか言うらしい。婚約指輪はダイヤが付いてないとあかんらしいけど来夢みたいに仕事する人間にはダイヤ付きは困るからそういう2本セットを時と場合で使い分けるんやと。」

「調べたんか?」

「仕事の付き合いがあるデザイナーに色々と聞いてから選んだ。」


照れくさそうに悠真がはにかんで笑う。


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