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ありがとうを君に…
第12章 あれから…
先生と別れた日から、私の周りは少しずつ
変わっていった
携帯はすぐ解約し、他社に変えた
ずっと申し込みをしていた市営住宅に入れる事に
なり、それまで住んでいたアパートから引越し
する事になった
そこは、母子家庭や高齢者優先の住宅で、家賃が
収入に合わせて決まるシステムの住宅だ
私達のような低収入層の人間には本当に有難く
助かっている
母は高齢で年金収入のみ
そして、私は離婚後お世話になったコンビニで
今もまだ働かせてもらっている
妊娠がわかった時も、体の事を気にしてくれ
辞めずに長期の休みという事で処理してくれた
本当に感謝してもしきれないほど、よくして
もらっている
何より私にとって一番幸せな事…それは愛しい息子
倖太の誕生だった、もうすぐ6歳になる
倖太には、父親は生まれる前に亡くなったんだよと
教えている…
会える事のない父親の事教えても倖太が可哀想な
だけだ…