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ありがとうを君に…
第14章 告白
テーブルに置いていた私の手に、そっと先生が
手を重ねる…昔と変わらない、あったかい手…
「先生、ごめんなさい…少し、少しだけ考えさせて
ください…」
「そうだ、仁実に渡したい物があったんだ 笑」
先生は、内ポケットからスケジュール帳を出し
パラパラとめくると…
きれいな緑色の四つ葉のクローバー
「可愛い…笑」
押し花のように、きれいに挟んであったクローバー
とっても大事そうに私に差し出しながら…
「今日ね、倖太が四つ葉のクローバーをママに
プレゼントするんだって言って探していたんだ
倖太と色々話してると、仁実の事じゃないか?
って思う事いっぱいあって…
そんなはずないと思いつつ、倖太と一緒に探した
んだよ
すると、倖太が見つけたって大喜びして、やっと
ママにプレゼント出来るって…
そしたらさ、不思議な事に…
君の声が聞こえたんだ…信じられないだろう?
俺も信じられなかったよ 笑」