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ありがとうを君に…
第2章 同窓会

ハーッ、彩の押しに負けてしまった。
みんな行くなら歌わなくても大丈夫だよね…途中で帰ってもバレないだろうし、少しだけ付き合うか…

幹事が受付をしに行くと「みんなー、30分待ちってさっ…それ位待てるよね?」

みんな笑いながら、頷く人、親指を立てる人、それぞれが幹事に合図を送る
私はベンチに座り、ボーっとしていた。

すると、横にスーッと静かに座る人
「あっ…」声が出てしまった。
さっき、飲み会で横に来た男、やっぱり名前が思い出せない…


さっきとは、別人のような顔つき
私の顔をジーッと見て

「ねぇ、今、彼氏とかいるの?」

コイツ、何言ってんの?ここは無視だ…

「ねぇ、聞いてるんだけど?」
「ハーッ、何で?」

「俺と付き合ってよ、ダメ?」

「へッ?」
あっ、声がうわずってしまった…

同窓会に来て、付き合おうって言われるなんて、そんな事考えてもなかった私は、きっと今、間抜けな顔をしているだろう。
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