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ありがとうを君に…
第6章 不調
昨日までつわりで大変だったのが、今はそれさえ
なく、改めて流産し赤ちゃんがいない現実を
私に突きつける
私、これからどうしよう…
目を閉じ、そのまま私は深い眠りに落ちていった
退院する時、先生からはゆっくり体を休めて
少しゆったりとした時間を過ごすように言われた
体が元の状態に戻れば妊娠は可能だと…
でも、もう私には無理だ
何をする気も起らない…
心が空っぽで何を思い、何を考えればいいのか
もう、何もわからない
病院を出て、心配を掛けただろうと
先ずは実家に挨拶に行った…が、私の考えは
全くハズレた
私の体を心配するなんて事は全くなく
流産した事は、私の不注意だと、私が全て
いけないんだと言われ続けた
横に居る誠一は、黙って聞いていたが
あまりのしつこさに
「もう、いいだろう!」
と、一言だけ言い残し、私達は自宅へと帰った