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ありがとうを君に…
第8章 別れ

朝になり、看護師さんの検温の時間
今日の看護師さんは、同じ年代の人
普通に話しやすく、よく世間話をする人だ


「大野さん、おはようございます」
「はいっ、おはようございます」

「ねぇねぇ、大野さん」
「ん?何っ?」

「大野さんって、高山先生と仲良しだよね」
「私が?仲良しなのかなー…」
仲良しだよ!何て言えない…

「先生って、大野さんの前ではすっごく優しく
笑ってるでしょう…あれね、たぶん大野さんの
前でだけだよ」
「えっ?そ…そうなの?」

「ナースステーションでは、いつもみんな
羨ましがってるの!
高山先生硬派で、でも優しくてファンが多い
の…だから、みんな、大野さんいいなぁって
言ってるよ」
「私は患者だからじゃないかな…でも、優しい
先生だね」

「だよね、だよね!何か先生の情報あったら
教えてね、先生ってプライベート絶対出さないから
みんな気になって、気になって…」
「あっ、うん…何かわかった時は教えるね…
でも、期待しないでね」

「もちろんです、ありがとう!!」


そう言うと、部屋から出て行った

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