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閃光
第1章 閃光
「…だめ」

凛の小さく細い声に、真翔がハッと我に返る

「……綺麗な体のまま、逝きたいから」

気付けば、凛のスクールシャツのボタンに真翔の右手が掛かっていた
完全に錯覚を起こしていた……真翔は慌てて手を離す

「この体は、大人の欲に塗れてしまって……もう、綺麗なんかじゃないけど……」

淡々と、しかし少しだけ憂いを帯びた凛の声に、真翔は直ぐに言葉が出てこない

大人の欲……?思春期特有の、性に対する欲望の芽生えの事か……?

「………ごめん
…似ていたんだ……」
「……」
「君が、その…恋人に……」

そう答える真翔に、凛の瞳が反応する
相変わらず無表情ながら、その瞳の奥に、微かに感情が現れ揺れ動いたのを感じた

それを隠すかのように、凛は視線をずらし、花火を見上げる


「……死ぬ時、苦しいかな」

凛の吐いた台詞に、急に子供らしさを感じた真翔は、口角を少しだけ上げ緩く息を吐く

「どんな方法でも、きっと苦しいよ」

その言葉に、凛は真翔に真っ直ぐ視線を合わせた

「……少しでも、楽に死にたい」

そう言った凛の瞳が揺れる
死を直前にして見せた、凛の感情


……怖い


当たり前だ
誰だって死ぬのは怖い

怖いのは、何もその直前だけではない
苦痛の先にもしも…
もしもその未来が存在してしまったら……その絶望に苦しむ光景を、想像してしまうから

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