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姦譎の華
第3章 3
 極力穏やかにほぐし、あらためて吸いついてくる。温かい唾液に濡らされた蕾がすぐに充血し、彼の口内で屹立する。無防備に預けているから、牙を立て、喰らいちぎることも可能なのに、歯は全く当たらない。優しい愛撫にたゆとうつもりでいるのに、空想するや下腹の奥がヒクリと蠢いて蜜が滲んだ。

「そこ、好きなのは知ってるけど、吸いすぎじゃない?」
「痛い?」
「そんなことはないけど」
 不安げに上がった頭を十指でなぞり、「ねえ、光瑠くん。まさかお母さんが欲しいから、プロポーズしたわけじゃないよね?」
「ち、ちがうってっ」
「どうだかなー」

 弁解しようと跨ったまま登ってきた光瑠の下半身では、完全に回復した肉幹が先端に透明の汁粒を膨らませていた。人差し指で潰して亀頭の丸みへと塗り伸ばす。

「んっ……、多英さん……」

 首根を握り込んでゆるやかにしごきながら、頭を上げて彼の唇を塞いだ。










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