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姦譎の華
第10章 10
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 思い切りクシャミをしたら隣でスマホをいじっていた小娘に睨まれた。盛大に巻かれた金髪に、まばたきすれば音が立ちそうな睫毛。いかにもなギャルである。キャバ嬢だとしたら出勤時間には早すぎるし、もしかしたら風俗で働く女か。ファーコートを着ているので胸の大きさは確認できないものの、ショートパンツから覗くむっちりとした肌は、この季節でも小麦色。細いタバコを咥えては、眉間を寄せて口端から脇に向け煙を吹いている。顰めっ面でもさすがは新宿、それなりに整った見てくれだ。

 いつもなら、その脚を開かせて肉棒をぶち込んでやる──妄想の餌食にして、大人を睨んできた生意気なガキを懲らしめてやるところだったが、島尾はどれだけスラックスの中がウズウズとしても、ただ視姦するだけで許してやったのだった。

「へへ……」

 喫煙所なのに煙草を吸わず薄ら笑いを浮かべると、また、ギャルが顔を顰めた。今度は睨んだのでも煙を吐いたのでもなく、不気味がり、まだ長く残る煙草を灰皿に捨て、ブーツを鳴らして小走りに逃げ去っていく。

(けっ、ビッチ女が)

 ここへ来るまでもずっと、昨晩のことが頭から離れなかった。

 あんなすれっからい小娘では及びもつかない女を裸に剥き、腹立たしいほどくびれた腰を抑え、思いっきり肉茎を出し挿れしてやったのだ。それもくだくだと口説き、へつらい、持ち上げて持ち上げて、やっとのことで交わらせてもらったのではない。恋情なんてものとはほど遠い、明らかな侮蔑を催していながら、女にとって一番大事な「アソコ」を捧げさせてやったのだ。

 例の『美人すぎる秘書』特集は、島尾も読んだ。どうせオカズに使っているのだろう、稲田は今も大切に家に保管しているという。奴ほどではないにしろ、発売日の翌日、フロアは見事トップページを飾った我が社の美人秘書の話題で持ちきりだった。男の社員は皆、まるでモデルか女優のように誌面を輝かせる女に見とれていた。普段見かけている者ですら、なのだから、世の雑誌購入者はさぞかしウチの社員を羨んだことだろう。

 なので当然、一発では終わらなかった。正直、何発発射したのか憶えていない。お高い秘書様は、今までそんな目に遭ったことあるはずもない──思い出すにつけ、優越感で笑いが止まらなくなる。
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