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旧家のしきたり
第1章 プロローグ
入社して3年目のとき、僕は会社の創立記念パーティー企画プロジェクトのリーダーに選ばれた。そのプロジェクトに秘書課からメンバーとして加わったのが美穂だった。
秘書課と言えば、美人揃いで高値の華の職場だ。美穂も、すれ違う誰もが振り返るほどの美人だった。
ほっそりした小顔に、印象的な二重の目、すっと通った鼻筋から上品な口元。手足はすらりと長く伸び、女性らしく優美な曲線を描いた身体は、モデルのように均整が取れている。肌は透き通るように白い。
一目ぼれだった。
僕は、リーダーの特権を活かして、少しずつ美穂との距離を詰めていった。
と言っても、たいしたことをしたわけじゃない。みんなで残業をするときの夜食の買い出しに美穂と二人で行くようにするという程度のものだ。それでも徐々に僕たちは親しくなり、記念パーティーが終わる頃には、付き合うようになっていた。
恋人同士になってからも、僕は美穂にどんどん魅かれていった。美しさを少しも鼻にかけず、どこかおっとりとしている、控え目だけど芯は強い。そんな美穂を僕は心から愛するようになった。
「明るく何事にも前向きなところが好き」
そう言って、美穂も僕のことを愛してくれた。
秘書課と言えば、美人揃いで高値の華の職場だ。美穂も、すれ違う誰もが振り返るほどの美人だった。
ほっそりした小顔に、印象的な二重の目、すっと通った鼻筋から上品な口元。手足はすらりと長く伸び、女性らしく優美な曲線を描いた身体は、モデルのように均整が取れている。肌は透き通るように白い。
一目ぼれだった。
僕は、リーダーの特権を活かして、少しずつ美穂との距離を詰めていった。
と言っても、たいしたことをしたわけじゃない。みんなで残業をするときの夜食の買い出しに美穂と二人で行くようにするという程度のものだ。それでも徐々に僕たちは親しくなり、記念パーティーが終わる頃には、付き合うようになっていた。
恋人同士になってからも、僕は美穂にどんどん魅かれていった。美しさを少しも鼻にかけず、どこかおっとりとしている、控え目だけど芯は強い。そんな美穂を僕は心から愛するようになった。
「明るく何事にも前向きなところが好き」
そう言って、美穂も僕のことを愛してくれた。