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いつかの春に君と 〜 番外編 アンソロジー集〜
第1章 三日月夜にワルツを
「…な、何を言っているんだ…⁈
気は確かか?和葉」
likeじゃなくてloveだって…?
love…て…愛しているのlove…なのか?
愛してる…て…そんな馬鹿な…!
和葉も俺も男同士じゃないか…!
伊織は激しく狼狽する。
「気は確かだよ。…ていうか、伊織があんまり鈍感だから、こんなところで告白する羽目になった」
何でもないように肩を竦める和葉は上半身裸だ。
ミルクのように滑らかで白い肌が目に痛いし、風邪を引かせてはいけない。
伊織は乱暴に自分の新しいシャツを着せかける。
「服を着ろ。風邪を引くだろう」
「こんな時でも優しいんだね、伊織は」
しみじみ呟いた和葉の眼差しは穏やかだった。
その穏やかさにやや安堵する。
けれど頭の中が混乱して、何と答えていいか分からない。
そんな伊織の心の中を推し量ったかのように、和葉が微笑みかける。
「…困らせてごめんね。
でも…好きだよ、伊織。君が好きだ。
君は僕の特別だ。
君の何もかもが好きだ。
その貌も、身体も、声も…何より、君の孤独な魂が一番好きだ。
触れたいのに触れられない…冷たくて蒼ざめて透明で…でも、どこか脆そうで…。
その魂に寄り添えたら…といつも思っている。
僕だけが寄り添えたら…て。
君の心の中に、僕を入れて欲しい。
それが願いだ…」
一気に与えられたのは、苦しいほどに激しく、しかし甘く…そして切ない愛の言葉だった。
気は確かか?和葉」
likeじゃなくてloveだって…?
love…て…愛しているのlove…なのか?
愛してる…て…そんな馬鹿な…!
和葉も俺も男同士じゃないか…!
伊織は激しく狼狽する。
「気は確かだよ。…ていうか、伊織があんまり鈍感だから、こんなところで告白する羽目になった」
何でもないように肩を竦める和葉は上半身裸だ。
ミルクのように滑らかで白い肌が目に痛いし、風邪を引かせてはいけない。
伊織は乱暴に自分の新しいシャツを着せかける。
「服を着ろ。風邪を引くだろう」
「こんな時でも優しいんだね、伊織は」
しみじみ呟いた和葉の眼差しは穏やかだった。
その穏やかさにやや安堵する。
けれど頭の中が混乱して、何と答えていいか分からない。
そんな伊織の心の中を推し量ったかのように、和葉が微笑みかける。
「…困らせてごめんね。
でも…好きだよ、伊織。君が好きだ。
君は僕の特別だ。
君の何もかもが好きだ。
その貌も、身体も、声も…何より、君の孤独な魂が一番好きだ。
触れたいのに触れられない…冷たくて蒼ざめて透明で…でも、どこか脆そうで…。
その魂に寄り添えたら…といつも思っている。
僕だけが寄り添えたら…て。
君の心の中に、僕を入れて欲しい。
それが願いだ…」
一気に与えられたのは、苦しいほどに激しく、しかし甘く…そして切ない愛の言葉だった。